じゃがいも畑

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じゃがいも畑
カレン・ヘス 文
ウェンディ・ ワトソン 絵
石井 睦美 訳
光村教育図書



夏の間ごぶさたしていたトムの庭にお邪魔する。
ふと絵本コーナで目に留まる絵本を見つける。
ひとつは酒寄進一さんの訳書のもので、もうひとつが今日の本。

立ったまま、静かに頁をめくりながら
「間」に佇んでいた。
読み終えて、しばらく私の心のなかで
じんわりと包まれた頃に店主の月岡さんが「いいでしょう」
と声をかけてきた。

本当に「いい。」
しみじみと、その中で刻んでいる時を
わたしは抱きしめた。


食べるにはひどくことかいていた一家。
立派な母さんのためにメイベルが考えたこと。
「あたしたちがとらなかったとしたらさ、じゃがいもはきっと
くさっちゃうんだから。それって、すごくっもったいないことだわ。」

そして姉弟3人は、満月の夜にじゃがいも畑に向かう。

そう、じゃがいもどろぼうをしに・・・・。

3人姉弟の真ん中だからということで
ジャックはなんでも言うことをきかないといけない。
ものがたりは、ジャックの目で語られて行く。

スリルのなかで、母さんを思い、母さんのじゃがいも料理を思い
じゃがいもを袋につめる。

ところが家に戻って袋を見ると
ほとんどが石だった。

そして運の悪いことに母さんが帰ってくるのだ。

おしおきはまず石ころを返しに言ってからだと言う。
どうなるんだろう。どういうおしおきが待っているのだろう
とドキドキが最高潮に達する。
おそるおそる頁を捲ると
想像とは違う「赦し」がそこにある。


なんでも怒るだけではいけないのだと諭された気分だった。
そして、自分自身が過去に許されたいと思っていたのだ。
こどもは失敗をしてもいい人なのだと思う。

たくさん失敗をして、そしてそこで学んで
大人になっていくのだ。

そういう「いいでしょう」という絵本がトムの庭にはある。
迷いも躊躇もなく
どれを手にとっても、「間違いがない」

そんな本屋たくさんあるわけがない。


なによりわたしは、カレン・ヘスが大好きだ。
未読の人は伊藤 比呂美さん訳の「ビリー・ジョーの大地」を読んでほしい。
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by sorita-exlibris | 2011-09-13 22:35 | 家族のあったかい絵本 | Trackback | Comments(0)

絵本のある暮らしに憧れていたら、いつのまにかたくさんの書物に囲まれていました。htttp://www.kodomiru.com


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