たまごを持つように
まはら三桃
講談社
読み終えてから一週間近く経ちます。
ちょっと温存してました。

こちらは中学の弓道部が舞台。
弓道部は4人。
しっかりものの先輩が1人。しかも弓道が上手い!
日本人と黒人のハーフの春。
この春くんがおもしろい。
きつい北九州弁を話す。
越してきたばかりの小学生の時に、春に日本語を教えた小学校の先生に
「なんしよんかっちゃ」は「どうしたのですか?」
「こらきさん、なんしよんかっちゃ」は「ちょっと、あなた、何しているのですか?」
という"敬語“だと習ったと言う。
見た目外人なのに、スラスラと流暢な北九州弁を話すなんて
かっこいいよね。
春のお父さんはアメリカ人。
とても親日家で、弓道も愛している。
なんというか、真面目なんだけど、少しお気楽なところがいい。
緊迫してるようなシーンでも、春のお父さんロバートの日本語が場を和らげることがある。
最初は、本気で間違えてるんだと思ってたけど、
物語の最後の方に気づいた。
もしかしてわざとかも?
そんなロバートさんの言葉の面白い言い回しをひとつだけ紹介しよう。
やまとなでしこ →やまたのおろち
他の言い回しは、ぜひ本文で出会って!
主人公は、春に思いを寄せる早弥。
そしてもうひとりの弓道部の部員。天才肌の実良。
外部から来てくださっている
凛としている弓道の指導者坂口先生。
早弥はしっかり者だが弓道に関しては自身がない。
先輩の由佳は九州大会で1、2を争う人だし、実良は始めたばかりとは思えないほどの天才肌。
密かに思いを寄せている春も、注目される選手に育っている。
自分の実力を仕方ないと思いながらも悔しい思いを秘め、
努力をせずしても、上達していく実良を羨ましいと思いつつ、
やるべきことを積み上げていかないことにイライラしている。
自分が精進すべきは的の前に立つことだけとわかっていても
なかなか難しい。
そんな時に、実良がスランプに陥った。
となると早弥が団体戦も個人戦も頑張らねばならない。
人は、やらなければいけない所に立たされたら、
前に進むべきだということを誰もが知っている。
たまごを持つように、とは弓道で必要な握卵のこと。
弓を引く時の手の形が卵を持つような形なんだそうだ。
早弥はスーパーでうずらの卵を買ってきて
毎日握りしめるようになる。
物語は、中学の弓道部を中心に、九州大会までの予選から本戦まで流れていく。
その間二年分。人の成長の二年とはなんて大きく変わるものなんだろう。
こちらの本も、友情あり、熱い先生も登場し、恋もある。
なにより驚いたのは、まるでまはら三桃さんは弓を引いたことがあるかのような
緊張と、静寂さを持つ文章だと言うこと。
でも弓は未経験、となると、どれだけの取材を重ねたのだろう。
どれだけ人に話を聞いたのだろう。
以前、ある人が書いた野球の児童文学で違和感を覚えたことがある。
野球を知らないな、とわかることがあったからだ。
でも、弓道を知らないとはいえ、なにも違和感がなかった。
きっと知っている人が読んでもそうなのではなかろうか。
わたしを遥か昔の青春時代に連れていってくれたまはらさん、ありがとうございました。^^
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