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スマホ育児が子どもを壊す

スマホ育児が子どもを壊す
石井 光太 
新潮社

 昨年の7月に発行されるとすぐに品切れになり9月には重版がかかった。
わたしは二刷り目でやっと購入。後日談として、再入荷した時に買ったと話すお客様が、知人に差し上げたので自分用にまたほしいと店頭にいらしたところにたまたま居合わせた。小さな子どもを持つ彼女はこの本はぜひ知ってほしいから、知り合いに必ず紹介しているそうだ。

 書いてあることは全て石井氏の取材を元に書かれているので全て事実。エピローグの石井氏の言葉にある通り、わたしの住んでいる近隣や関わる場所でも、ヘッドガードをつけて遊ぶ子もいなければ、駆け回る子どもも多いし、スマホを置いて汗だくになって一緒に親も遊んでいる。
だが、石井氏はこう続けている。

一般化できなくても、これを近未来の前兆と捉えて耳を傾け、大人として何をすべきかを考えるのか、それとも目を逸らして安寧と生きていくのか。

スマホ育児が子どもを壊す 
264pより

 本書を読むと、ところどころで遭遇したことや耳にしたことも書かれている。20代の娘たちにそうなの?と聞いてもみる。当然なるほど、と思えることもあれば、子どもたちの感覚は同じことをしていても違う視点があるのかと知る機会にもなった。
 スマホがあって当たり前のような世の中で育ってきている子どもたちとはいえ、それぞれ、高校を卒業して初めてスマホを持った子どもと、高校入学と同時に持った子どもと、コロナ禍ゆえに電子機器を中学入学と同時に持った子どもがわたしにはいる。
 でも彼女たちは口をそろえていう。「スマホは子どものうちはいらない」
自分の子どもにも中学生は必要ないと話す。その時、どんな時代になってるかはわからないけれど、”使える”のと”使われる”ことの違いを知っているのだと思う。

今の社会、学校、家庭は、子どもを取り巻く環境を合理的なものへ変えていく一方で、自然な成長の機会を奪っていると言わざるをえない。子どもたちが多様な社会で生きていくのに必要な力を育めないまま大きくなれば、ネット上の大量の情報に翻弄され、コスパやタイパばかりを重視し、傷つかないように自分を守るのに必死になる。
<中略>
 子どもは大人が作った環境で生きることしかできない。ならば、大人こそこの現実を認める必要がある。

引用 スマホ育児が子どもを壊す 261p~262p

 色々な考えがあって、親となった大人は子どものために環境を作る。けど、その作る環境がはたして本当に子どもにためになっているのか、冷静に考えることはいつでも、だれにでも必要なことだと思う。
 わたしもそうだったけれど、特に長子を育てている時は、なにもかもが初めてで育児の開拓民でしかなかった。自分が良かれと思ったこと、良いだろうと思ったことをなんでも試してみた。自分の選択に落ち込むことも多々あり、そのたびに情けなく苦しくなり、預けていた保育園の先生に相談したこともある。
 「親はそういうものです。いいんですよ。何回も気づきなおして。こっちがいいと思ったら、また選択しなおせばいいんです。親だから許されます。大丈夫」と言われた時に固くなったものが緩んだこともあった。

 さて、大人が作った環境でしか子どもは生きられないのだから、やはりどうしていくのかを考えて、選択して、決める責任が大人の親のわたしたちにある。

 生まれて出た子どもを正置友子さんの言葉をお借りするならば”ひとなり”していくための環境を作る責任がある。

わたしたちは人を育てているのだから。スマホには育児はできない。


by sorita-exlibris | 2025-01-10 17:26 | 子育てお役立ち本 | Trackback | Comments(0)

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