だんごむしのダディダンダン
2021年 07月 23日
思い出深い絵本の一冊
『だんごむしのダディ ダンダン』
おのりえん 作
沢野ひとし 絵
福音館書店
沢野さんだけでも、思い出すエピソードがいくつかある。
敬愛する佐野洋子さんと谷川俊太郎さんを交えての
”沢野って天才だったんだ”と2人に言われる話や、
その昔沢野さんの絵はキロいくらで売られていたというまことしやかなようで
本当の話とか。
そしてもうひとつ、この絵本に音をつけてくれた方もいた。
なにげない一言「聴きたいなぁ」と言ったら現実になるという。
しかもあの方に♡
さて、この絵本を紹介したくなったのには理由がある。
朝日新聞の連載(有料だけど紹介)の
を読んだらいてもたってもいられなくなったのだ。
三谷さんって、なんでもない日常をおもしろおかしくする人ですよね。
おもしろいけど、すべるときは凍えてしまうほど寒いし。
さて、今回は、カマキリ先生こと香川照之氏に、三谷氏の息子のカブトムシの
飼い方のために指南をお願いするところからはじまる。
ちなみに、カブトムシの名前が「カブキ」
なんだけど、ここでちゃんと香川照之氏と後につなげようって魂胆見えみえな
命名「カブキ」なんだけどぉ。三谷さん~。
事前にこの連載のために、常に生活に伏線を張っているに違いない。
そして、そのカブトムシの「カブキ」の同居人がだんごむしの「ダンディ」
こちらは二代目だそう。一代目はご臨終をなさったようで...。
そうとは書いてないけど、二代目ってことはそうだよね。
ダンゴムシって飼うんだぁと思ったのは、友人のインスタで
珍しいダンゴムシを育てているのを見た時。
この「ダンディ」も特別なダンゴムシなのかな。
うちの庭にも、点々があるのや、でかいのは、小さいのや、黒いのや色素薄いのや
色々いるけど、特別に育ててみようとは、息子いるけどそんな発想はしたことがない。
よくズボンにはいたけど。
ということで、三谷氏はカブキとカマキリ先生とダンディの話なんだけど、
よくぞあんななにもないことを、ここまで書けるなってぐらいありふれた日常を
読ませてくれる幸せなエッセイです。
あぁ、肝心の絵本、えほん。
こちらは「ダディ ダンダン」ひげもはやして、ステッキならぬ傘を持ってて、
ヨーヨーをしながら歩く。いかしたパパ。
またこれが勇ましいんだわ。傘もヨーヨーも大活躍。
だけど普段はのんき極まりない。
全く役に立ちそうにない雰囲気だけど、頼りがいあるパパだと判明
『そらを とべたら いいのになあ はあぁん』
なんて傘をふりまわして歌っているなんて、ただの草むらがフランスに見えてこない?!
わたしも疲れてしまう前に「はあぁん♪」って歌っていよう。
おのりえんさんのリズムが心地いい絵本。
2歳頃から大好きですが、小1のクラスで読み聞かせしたときも、みんな楽しんでましたよ♪
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by sorita-exlibris
| 2021-07-23 22:13
| 虫の絵本
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