やさしい気持ちになれるー雪の日のたんじょう日
2021年 12月 27日
昨夜散らついた雪が、今朝は積もってました。
もしかしたら、何年か前のように、坂の上のわたしたちには閉ざされた町となり
、溶けるのを待つ、そんな時間になるかとおもいきや、午後からは晴れ間が見えて
溶けてしまいました。歓喜の声で起きてきた子どもたち。雪は積もらなくても降るだけで、幸せになると
言う双子の姉。それは雪国じゃないから言えるコメントだなと思いました。さてさて、今朝久しぶりに本棚から出してきて読んだ絵本はこちら。敬愛するクーニーの一冊。
雪の日のたんじょう日
ヘレン・ケイ さく
バーバラ・クーニー え
あんどう のりこ やく
長崎出版
いまはなき長崎出版。
この絵本も復刊してくれないかな。
12月生まれのスティーブンが、自分の誕生日に、雪が降ったらみんなと遊べると思って願います。
すると、雪は降りましたが、大雪で、おばあちゃんも、お友達も来られません。
車が立ち往生した人を助け、スティーブンの家に泊まることになりました。
誕生日の朝、仕方がないとはいえ、みんなが来られないことが途方もなく悲しくなるスティーブン。
昔みたいに馬橇があれば来られるのに!と嘆くのを見て、一晩泊めてもらった縁もゆかりもないク
レインさんは、必ず改めて誕生日を祝いにくるからねと声をかけます。
そのあと、除雪車がきて、クレインさんとキャロルの親子は家に帰られるのですが、家族しかいな
くなり、スティーブンはまっと寂しくなっています。
でもこの後、驚くことに家の前に友達を乗せた馬橇がやってきました!
御者はクレインさんです!
クレインさんが馬橇を持っている人から借りて、そしてお友達を探して連れてきてくれました!
クレインさんのおかげで、スティーブンは友達と楽しいパーティーをすることができたというというあたたかい話ですが、雪に立ち往生したクレインさんの娘のキャロルとの遊ぶ様子がとても素敵なんです。
雪で天使を作ること、雪を集めてメイプルシロップをかけて、シャーベットにすること
(大草原の小さな家では、雪を集め固めて、熱々のシロップを落として飴を作ります)
折り紙を切って雪の結晶を作ること。
児童書が教えてくれることって多いなと思います。
子どもの遊びだけでなくて、大人が読んでもとってもためになります。
声掛けや、どうしたらいいのかなども本当に学びが多い。
立往生して困った人に、どうぞお茶を、と誘うところや、夜になっても動けない様子に
見も知らぬ人を泊めるやさしさにも感動します。
インドでは、お金持ちの人が家の前で誰でもどうぞ、と食事をたくさんふるまうこともあるし、
旅行者でもホームレスでも、誰でも無料で食べられる食事処が至るところにあるのだと
聞いたことで、色々考える冬でした。
表紙を捲っても素敵です。
この絵本は、長女のものです。雪がちらついた時に生まれた彼女。
素敵な友人が彼女にプレゼントをしてくれました。
そしてこれが作った飴。
コツは、ぎゅうぎゅうにガンガンに雪を詰めること
じゃないと、熱々の煮詰めた砂糖をいれると、雪が解けてしまい、飴のように固まりません。
ぜひ。次の雪の時に、
#
by sorita-exlibris
| 2021-12-27 20:28
| バーバラ・クーニー
|
Trackback
|
Comments(0)